新たに会社を設立するときに有限会社は設立できなくなっていた

新しく起業する場合に、「有限会社」は設立できなくなったらしい。2006年に会社法が大幅に改正されてそれまで厳しかった株式会社設立の要件が大幅に緩和され、有限会社法の廃止に至った、というのだ。

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旧制度では株式会社を設立する場合には資本金が1,000万円以上必要で、3人以上の取締役と1人の監査役、合わせて4名の役員が必要だったのが、「資本金1円から株式会社が設立できる」となったらしい。

こういった最低資本金規制がなくなったことで、少ない資金で会社を設立できるという「有限会社」のメリットがなくなってしまったのだ。

そう言われてみると「資本金1円から・・・」というフレーズには覚えがあるが、たまたまここ数年の間この話題に接することが無かったために忘れてしまっていたようだ。

たしかに日本では「株式会社」というと、売上もそこそこあって、社員もそこそこいて、そこそこ安定している会社の代名詞になっているので世間体はいいのかもしれないが、欧米の発想のように株を公開して広く資金調達を試みるという発想をまったく持っていない株式会社が日本には数多く存在しており、そんな会社が株式会社である必要があるのか、という素朴な疑問をずっと抱いていた。

株を持っているのはほとんど身内、しかも会社で仕事をしているわけでもない親族である場合もかなり多い。むしろ身内の中で株を巡る醜い争いが勃発する場合も少なくない。

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であれば、株式会社にこだわらず合名会社でも合資会社でも形態はあるのだが、日本人特有の「右へならへ」「護送船団」的な発想が強く影響している気がしてならない。

もっといろんな経営形態の会社が生まれてもよいと思うのだが・・・

こういう文化ってなかなか変わらないものだね。